【泉質】
浴用にいずれでもよいが、特に二酸化炭素泉は血糖値を下げる働きがある。
飲用は炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉、酸性泉は適応。酸性泉の場合は10〜20倍に薄めて飲用。
【温浴を禁じるとき(禁忌)】
- 重症糖尿病〔眼底出血、腎臓障害などの合併症ある場合〕
- 血糖値が不安定な時期(治療のコントロールが不完全な時期)
- 冬季(気温20℃以下)の露天風呂は禁ずる。
【温浴法】
- 一日の入浴は午前1回、午後1回の2回まで。
- 食後30分以上経ってから入浴する。
- 基本的にはぬる目の湯(39±1℃)がよい。
- 1回の浴槽内時間は10〜20分(額が汗ばむ程度)で止める。
- ほんのり汗ばむ程度で「一度出浴して休み、また浸る」を3回繰り返す。
- 高齢者は早朝と午後9時30分以降の入浴は避ける。
- 高齢者は仲間と一緒に、一人の入浴は避ける。
【入浴中】
≪泉温が42℃以上の「熱い湯」場合≫
かけ湯10杯、ついで、かぶり湯(頭から湯をかける)5杯。
- 半身浴 5分。
- 腰をずらしてふちを枕に手足を伸ばし浮き身浴。3分。
- 縁に腰掛けて足浴;休息5〜10分。その間:足ゆびを開く運動10回。
- 半身浴
肘の屈伸運動5回
ひざの屈伸運動5回。
- 休息、または、身体を洗うか洗髪。
- 浮き身浴3分。その間、腹式呼吸5回で出浴。
- 水滴を十分ぬぐって、水分をコップ2杯補給して安静。
≪泉温が41℃未満の「ぬるい湯」〔基本は39±1℃〕場合≫
かけ湯10杯、ついで、かぶり湯(頭から湯をかける)5杯。
- 半身浴 3分。
- 腰をずらしてふちを枕に手足を伸ばし浮き身浴。5分。
- 縁に腰掛けて足浴;休息5〜10分。その間:足ゆびを開く運動10回。
- 半身浴。その間、身体の部分を動かす。
手指;グーパーの運動 5回。
足ゆび;開く運動5回。
肘の屈伸運動5回
ひざの屈伸運動5回。
- 縁に腰掛けて足浴;休息5〜10分。または、洗髪。
- 浮き身浴3分。その間、腹式呼吸5回。
- ほんのり汗ばんだら出浴。
- 水滴を十分ぬぐって、水分をコップ2杯補給して安静。
≪飲泉方法≫
飲む時間は早朝空腹時と夕食前。その後三十分経てから食事とする。
量は湯のみ茶碗2杯(100〜200ml)が一回分。
一気にごくごく飲むのではなくゆっくり時間をかけて、一口一口噛むように飲む。
のんびり散歩しながら飲むのもよい。
≪注意事項≫
- インスリン療法をしている人は、低血糖を起こすことがあるので要注意。
- 糖分の多い飲食を避ける。
- 低エネルギー食にする。
- 歩行運動を勧める。
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