無色透明のオールマイティー
単純温泉といっても、含む成分が一つなのではなくて、含まれる成分が薄い温泉なのです。 だから湯が柔らかくて体に与える刺激がもっとも少ないので、利用範囲が広いのが特徴。高齢者や骨折・外傷後の治療、病後回復などによくて、飲用すれば、軽い胃腸病に効きます。無味無臭で入り心地がよくて、 よく耳にする“名湯”もこの単純温泉が少なくありません。

 

湯上がり後は体がポカポカ
炭酸ガスが溶け込んでいる温泉で、湯温は低い場合が多いのですが、炭酸ガスが血液の循環をよくしてくれるので湯上がり後は体がポカポカ。高血圧や心臓病によくて、飲用すれば便秘、胃腸病にいいんです。
塩類が多い美人の湯、化粧の湯
よく聞く“美人の湯”“化粧の湯”は重曹泉(ナトリウム・炭酸水素泉)なのです。脂肪や分泌物を落として肌を柔らかくする、女性にはありがたい泉質。 飲用すれば胃腸病や糖尿病などに効果があります。
アレルギー性疾患や皮膚炎にバッチリ
鎮静作用がある土類イオンを含むのでけいれんを緩和、炎症を抑える働きがあります。アレルギー性疾患や皮膚病に効果があって、飲用すれば胃腸病に効くほか、膀胱炎にとても効果があります。
海水に似た成分でよ〜く温まる湯
別名、ナトリウム塩化物泉といわれ、“塩”という字の付く温泉地はほとんどが、この泉質。名前から想像できるように、なめるとショッパイのが特徴。保温効果はバッチリで、飲用すると胃腸病によく効くので、 よく“熱の湯”“胃腸の湯”などと呼ばれています。
傷が直ったといわれる不思議の湯
石膏泉・芒硝泉・正苦味泉に分かれ、 昔から“傷の湯”“中風の湯”などと呼ばれ、武将が「傷を癒した」などと伝えられる温泉。 含有する陽イオンの種類で3つに分かれ、石膏泉は高血圧、芒硝泉は慢性便秘や糖尿病、 正苦味泉は前記の効能に脳卒中や麻痺の改善に効果あり、特に“傷の湯”と呼ばれるのは正苦味泉が多いのです。 無色透明だけど苦みがあるこの温泉を飲用すれば、肥満、糖尿病、肝臓病、便秘によく効きます。
殺菌力の強さで水虫を退治
硫化水素、緑ばん、明ばんなどを含んでいて殺菌力が高いのが特徴です。
強い殺菌力から水虫によく効くといわれ、皮膚病、リューマチ、神経痛などにも効力を発揮します。 ただし、刺激が強いので肌の弱い人には不向き。 湯ただれを起こす場合もありますが、入浴後に真水で洗い流せば防げるでしょう。
貧血にバッチリの体が温まる湯
血液に欠かせない鉄分を主成分としているので貧血症に特に効果があります。
炭酸鉄泉と緑ばん泉の2つに分かれ、炭酸鉄泉は土類、食塩、重曹を含むものが多く、 緑ばん泉は銅などを含み錆色したものが多いのが特徴です。 特に緑ばん泉は造血作用が強く、貧血症に最適です。
ラジウム温泉といえば知っている人も
放射能というとちょっと怖い感じもしますが、 別名ラジウム温泉として親しまれている温泉。主体が気体のラドンなので吸入が最適ですが、源泉近くであれば飲用もできます。鎮静作用があるので、リューマチや神経痛に特に効果があります。
温泉卵の匂いでおなじみの湯
温泉地独特の硫黄の匂いがする温泉で、白濁している湯で知られます。便秘や皮膚病に特に効果があり、ポカポカと温まるのも魅力なのですが、 刺激が強いので体が弱っているときは無理な入浴は避けたほうが無難でしょう。
また、湯あたりや皮膚炎も起こしやすいので、皮膚・粘膜の弱い人は注意が必要です。


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